


「ささやかなことばの展覧会」へようこそお越しくださいました。
家の中で⼀⼈佇む時間が多くなりました。
そんなとき詩や⼩説、物語がはるか未知の世界に連れて⾏ってくれます。
私たちにはたくさんの優れたテキストがあり、⾔葉があります。
その⾔葉たちをどう表現し、伝えるか。project navakov は
Artist company 響人を率いる俳優、吉原光夫さんと共同で
「ささやかなことばの展覧会」を開催いたしました。
そこに本があり、語る俳優がいて、⽿を傾ける⼈がいる。
家の中に⼀つの劇場を。少しの間、物語の⼩旅⾏へ出かけてみませんか。


ふとした瞬間に立ち寄って、とっておきの骨董品や絵画に出会ってしまい、
気付いたら長居してしまった、そんな小さなアトリエ。
嫌なことがあって、このままお家に帰ってしまったら
心が押しつぶされてしまうかもしれないとき、ふらっと入った途端に
ゆっくり息が吸える映画に出合える、そんな映画館。
今日見たこと、感じたこと、話して笑って
ふいに出てきたお手製の料理とコーヒーに舌鼓を打つ、そんな行きずりのカフェ。
ないと生きていけない訳ではないけれど
あると少しだけ心が躍る
そんな空間をオンライン上に創れたら、とこの展覧会を創りました。
いつか一つのマルシェのように、美味しいコーヒーを飲みながら、
本や音楽やいろいろのことばの作品たちを
オフラインで、きちんと手から手へ渡していける
そんな展覧会ができたら、と思っています。


ささやかなことばの展覧会ではただいま二つの展示室をご用意しています。
「ことばのパレード」は詩の世界をさまざまな表現方法で紡いでいく映像作品。
「眠れぬ夜の処方箋」は物語を音に特化したオーディオドラマに仕上げた作品です。
これからゆっくり少しずつ所蔵作品は増えていく予定。
たまにひょっこり覗いてみてください。



吉原光夫 Mitsuo Yoshihara
1999年劇団四季研究所に入所。
劇団四季で多くの舞台に出演し、2007年に退団。2009年にはArtist Company響人<ひびきびと>を創立し、出演はもちろん演出も手がけている。
2011年、帝国劇場開場100周年記念公演『レ・ミゼラブル』において、 日本公演の歴代最年少となる32歳で主演ジャン・バルジャン役を演じる。

稲葉賀恵 Kae Inaba
文学座演出部所属。
大学で映画を学び、映像作品を制作。
2013年座員に昇格後、『十字軍』にて初演出。
近年の演出作品に、シアタートラム『解体されゆくアントニンレーモンド建築旧体育館の話』、文学座アトリエの会『野鴨』、新国立劇場『誤解』、兵庫県立ピッコロ劇団『ブルーストッキングの女たち』など。